66 仲間を信じ絆の力

 コロナ禍3年目の9月11日、種子島中学校の体育大会は午前中で終わるよう、短縮プログラムで開かれました。100m走、800m走、1500m走、色別対抗リレーなどに種目が絞られ、保護者の入場も1・2年生は一人、3年生も二人に制限されました。
  「走るときは、マスクをポケットに入れて」
 競技の合間にも感染防止対策の注意が飛び、入学式以来、新型コロナの影響を受け続けてきた3年生の不自由な中学生活が思われます。
 大会プログラムの表紙絵(2年中園文乃さん作)にもなった「長縄8の字飛び」は今年初の採用で、2年間無かった学年種目とのことです。クラス全員が3分間に跳ぶ回数を競い「ハイッ、ハイッ、ハイッ」と小気味よいリズムのかけ声が響きました。友を信じて熱中する様子に、放送アナウンスも「みんなの力が一つになっているようです」「どの学級も最後まであきらめず、跳ぶことができました」。
 成績は3学年計10クラス中、1位は320回跳んだ3年4組、2位は285回の2年1組、3位は273回の1年1組でした。練習はわずか1週間。期間があれば、記録はもっと伸びていたはずです。
 3年生のフォークダンスは今年も手袋姿でした。台風連続接近の合間で秋晴れに恵まれ、水分補給の休憩時間には散水機が活躍し、グラウンドを潤しました。
 後半の学級対抗リレーは男女全員で抜きつ抜かれつ、目まぐるしい展開となり、仲間の絆を強めるように、放送マイクの声援も最高潮に達しました。
 終盤の応援合戦は紅白両応援団が熱演の末、勝って涙、敗れて涙。「どちらもよかった、頑張ったね」と、観覧した保護者や先生たちの心の声が青空にこだまするようでした。

「長縄8の字跳び」に挑む生徒たち