10 成人式と抱負(2018年2月号)

 今年の西之表市の新成人は172人、男女同数の86人ずつでした。市民会館で開かれた成人式の出席者の大半は、進学や就職のために故郷の島を離れていて、正月休みで帰省した若者たちです。
 44年前、私も改装前の市民会館で祝ってもらったことを思い出し、「市政の窓」縮刷版を繰って調べてみました。私の成人式は1974(昭和49)年。新成人は398人(男206人、女192人)で、今年の倍以上でした。さらにページをめくると、「おめでた」(前年12月の出生児)が37人、「おくやみ」(同月の死亡者)が12人。当時、市の人口は2万4467人で、今は約1万人近く減少しています。
 成人式は、戦後間もない46年11月、埼玉県蕨町(現・蕨市)の青年団が始めた「青年祭」が始まりだそうです。48年に祝日法が施行され、1月15日の「成人の日」に開く成人式が各地に広まりました。祝日は法改正で「1月の第2月曜」に変わっています。
 昨今、成人年齢を18歳に引き下げる動きが出ていますが、18歳が成人年齢になると、大半が高校3年生なので、成人式が1月では受験期と重なるとか、晴れ着が売れなくなると心配する向きもあるようです。
 さて、今年の成人式で、晴れ着姿の新成人が「今、大学で学んでいることで故郷の役に立ちたい」と抱負を語るのを聞き、うれしくなりました。この若者たちが再び帰って来れるような島にしなければならないと、私も気持ちを引き締めました。

市民会館で開かれた式典

市民会館で開かれた式典