2 仲良し相撲(2017年 6月号)

 西之表市と中種子町の境界をはさんで隣り合う二つの校区(住吉、星原)共催の第86回仲良し相撲大会が5月13日、住吉小学校相撲場で開かれました。
 昭和初期に始まった伝統行事の主役は住吉小(川崎公代校長、児童36人)、星原小(曽木美知代校長、同12人)の児童計45人(欠席住吉2人、星原1人)。中学年、低学年、高学年の3部と優勝旗争奪戦を展開しました。近年の児童減により、女子児童参加などの工夫を 重ね、両校区の親睦を続けています。
 国道58号沿いの両校区は、古くから住民の交流が深いそうです。大会は、かつて中種子町牧川や西之表市深川の浜辺などで開かれて大勢の見物客を集め、沿道の車から観戦するほどにぎわいました。
 また、住吉は馬毛島が種子島では最も近くに見えます。漁師たちが馬毛島に築いた漁業基地跡が今も6個所残ります。南西端の「住吉小屋」の北隣に「浜津脇小屋」ができたのは両校区の親密さの証しでしょう。
 今年の会場、住吉小の校門前には児童全員の名前を記した幟が掲げられました。優勝旗争奪の七番勝負は先鋒戦が2度、大将戦も1度の水入りを経ていずれも引き分けとなる大熱戦の末、住吉小が4勝1敗2分で優勝を果たし、昨年の雪辱を果たしました。
 前半の3回勝負や3人抜きの取り組みでは、投げられたり押し倒されたり。時には傷みや悔しさをこらえ涙も流しながら、ぶつかり合うチビッ子力士たちの奮闘に土俵の周りから家族や地域住民らの大声援が飛び交いました。
 

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勢いよく相手と組み合う児童

勢いよく相手と組み合う児童