エネルギー

スマートエコアイランド種子島構想の中心となるテーマにエネルギーがあります。
種子島は、離島であるがゆえに、輸送コストが上乗せされ、高い化石燃料に頼らざるを得ない状況となっています。また、電力は、島内に2つある火力発電所から供給されており、周波数変動による安定性の確保から平成27年5月には国内初の出力抑制が実施されました。

地域資源の循環

島内の中央にある製糖工場においては、従来、サトウキビから砂糖の原料であるショ糖だけでなく、製造過程で発生する搾りかす(バガス)を燃料として利用しており、熱と電気を場内で発生させ化石資源を使用せずに製糖を行っています。通常、ここで得られるバガスによるエネルギーは製糖用に必要としている量以上であり、現在はバガスを保管する設備もないため、燃焼効率を落とす形で処理をしています。これを高効率化および大規模化することによって、地域の電力グリッドに接続して安定した再生可能性源由来電源とするだけでなく、発生する余剰熱を輸送することで、焼酎工場やでんぷん工場、福祉施設などで使用している化石燃料の焚き減らしを図るなど、地域資源由来のエネルギーによる循環型システムの概念設計がなされています。

多面的活用

地域資源であるさとうきびは、基幹作物として島の農業を支えています。現在、民間企業や大学の研究者等の協力により、砂糖製造という食品産業だけでなくエタノール、電力、排熱などのエネルギー利用のほか、残渣物の土壌還元となる肥料、家畜の飼料としての活用、さらには付加価値を高めた化学製品への応用など、多面的な利用を目指す新たなさとうきび産業の確立を目指しています。合わせて、さとうきびそのものの品種改良においても、工業的価値を向上させる視点を踏まえたうえで地元研究機関において進められており、さとうきびの歴史を塗り替える画期的なプロジェクトに注目が集まっています。

エネルギー利用イメージ

資料

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